冬になると「肩がガチガチ」「首が重だるい」と感じる方が一気に増えます。このページでは、冬に肩こりが増えやすい理由と、自宅でできる簡単なケア方法を紹介します。
目次
1-1. 寒さで筋肉が硬くなりやすい
1-2. 花粉やアレルギーが呼吸と姿勢を変える
1-3. 忙しさによるストレスと睡眠不足
2. 今日からできる肩こり対策
2-1. 深く吸って長く吐く呼吸エクササイズ
2-2. 首まわりのストレッチ
2-3. 肩甲骨まわりのトレーニング
3. まとめ
1. 冬になると肩こりが増える理由
1-1. 寒さで筋肉が硬くなりやすい
気温が下がると、からだは熱を逃がさないように血管をキュッとしぼって、体温を守ろうとします。そのとき、一緒に起こるのが「血のめぐりが悪くなる」「筋肉が温まりにくい」という変化です。
血のめぐりが落ちると、筋肉の中に十分な酸素や栄養が届かず、筋肉がゆるみにくくなります。さらに、冬場は筋や腱が伸び縮みしにくくなるため、少し長く同じ姿勢が続くだけで、肩まわりが固まりやすくなります。
「冬はストレッチしても伸びにくい」「肩まわりが冷えてカチカチ」そんな感覚がある方は、寒さによる筋肉の硬さが関係している可能性があります。
1-2. 花粉やアレルギーが呼吸と姿勢を変える
冬から春にかけては、花粉やハウスダストなどの影響で鼻が詰まりやすい季節です。鼻がつまると自然と口呼吸が増え、肩や首を使った浅い呼吸になりがちです。
肩をすくめるような呼吸が続くと、首の横や前側の筋肉がいつも働きっぱなしになり、肩こりの原因になります。また、口呼吸が続くと頭が前に出た姿勢になりやすく、巻き肩や猫背も強まりやすくなります。
「花粉の時期になると肩こりもひどくなる」という方は、呼吸の変化と姿勢のくずれがセットで起きていることが多いです。
1-3. 忙しさによるストレスと睡眠不足
冬から年末年始、年度末にかけては、仕事や家の用事が増えやすい時期です。やることが多くなると、気づかないうちにからだは緊張モードになり、肩や首の力が抜けにくくなります。
さらに、寝る時間が遅くなったり、睡眠の質が下がると、日中もからだがリラックスしづらくなります。その結果、「常に肩に力が入っている」「気づいたら肩をすくめている」という状態が続き、慢性的な肩こりへとつながっていきます。
2. 今日からできる肩こり対策
冬の肩こり対策では、「呼吸」「首まわり」「肩甲骨まわり」の三つを整えていくことがポイントです。自宅でもできるシンプルな方法を紹介します。
2-1. 深く吸って長く吐く呼吸エクササイズ
肩や首に力を入れず、お腹の奥から呼吸するイメージを持つと、肩まわりの緊張がゆるみやすくなります。
やり方は次の通りです。
- 仰向けで寝て、膝を90°に曲げて椅子に足を掛ける
- 両手をお腹に置く
- 鼻から息を吸い、お腹がふくらむのを感じる
- 口からゆっくり息を吐き、お腹をへこませる
- 肩が上がらないように意識しながら、ゆっくりと数回くり返す
一日の中で、朝や寝る前に一、二分ほど取り入れてみると、呼吸が深くなり、肩の力が抜けやすくなります。
2-2. 首まわりのストレッチ
首の横や斜め後ろの筋肉は、肩こりの方が特に張りやすい部分です。デスクワークの合間やお風呂上がりに、やさしく伸ばしてあげましょう。
簡単なストレッチの例です。
- 椅子に座り、右手で椅子の座面を軽くつかむ
- 左手を頭の右側に添え、息を吐きながらゆっくり左に倒す
- 首の右側がじんわり伸びているところで二十から三十秒キープ
- 反対側も同じように行う
無理に強く引っ張らず、「気持ちいい」と感じる範囲で行うのがポイントです。
2-3. 肩甲骨まわりのトレーニング
肩こりを楽にしていくには、「首や肩をほぐす」だけでなく、肩甲骨を安定させる背中の筋肉をしっかり使えるようにすることも大切です。特に、僧帽筋の中部から下部と呼ばれる背中の真ん中あたりの筋肉がポイントになります。
自宅でもできる簡単なトレーニングの例です。
バンザイから肩甲骨を下げるエクササイズ
- うつ伏せで寝て、両手を45°のバンザイの位置まで上げる
- 首をすくめないように注意しながら、肩甲骨を下にスッと引き下げる
- 首の後ろが伸びて、背中が少し働く感覚を意識しながら十回ほど上に挙げる
背中の筋肉がしっかり使えるようになると、肩が上がりにくくなり、首や肩への負担がぐっと減っていきます。
3. まとめ
冬は、寒さによる筋肉の硬さ、花粉やアレルギーによる呼吸や姿勢の変化、忙しさや睡眠不足によるストレスなど、肩こりの原因が重なりやすい季節です。
毎日の中に、深い呼吸、首まわりのストレッチ、肩甲骨まわりのトレーニングを少しずつ取り入れることで、ガチガチだった肩が軽くなり、冬でも快適に過ごしやすくなります。
「一人ではなかなか続かない」「自分に合ったやり方を知りたい」という方は、プロと一緒にからだを整えていくのもおすすめです。フォームのチェックや、今の状態に合わせたエクササイズを提案してもらうだけでも、肩の軽さが変わる方はとても多いです。
体験トレーニングのご案内
冬の肩こりや姿勢のくずれが気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。呼吸と姿勢、筋トレを組み合わせて、無理なく続けられるプログラムをご提案します。
